花魁は、ほとんどが帯を前で結んでいますよね。今の着物の着方は、帯を後ろで結ぶのが一般的です 。
花魁の「前結び」の美しい姿は見た目も華やかで、目を奪われますが、なぜ彼女たちは帯を前で結ぶようになったのでしょうか。

実は、花魁たちは「ただなんとなく」ではなく、さまざまな理由や賢い作戦を持って、帯を前で結んでいました。
花魁が身に着けている装飾品や着物は全て、なじみ客が贈ったものか、自分自身が遊郭からお金を借りたり、稼いだ分から捻出したりして資金をつくりあつらえた超一級品です。
そんな花魁としての価値をアピールするための帯や着物だからこそ、最も映える着こなしをしました。

「花魁」は吉原の中でも最も位が高く、教養と美貌、そして粋な客あしらいの能力を併せ持った最高位の遊女だけが名乗ることを許された名称。
そんな花魁の格の違いを表していたのが 、身に着けていた着物や帯などの衣装、かんざしといった髪飾りの美しさでした。
帯で一番美しいのは、柄や刺繍がよく見える結びの部分。
この部分を自分の顔とともに正面に配置することで「周囲に最も美しい自分を見せる」というのが、花魁が帯を前で結んでいた理由の最も有力な説とされています。

たまに耳にする、全く持って勘違いと思える恥ずかしい、前結びの理由花魁は吉原遊女の中でも最高位の存在。彼女たちと関わるには、初会、裏、馴染みと3回通い詰めてようやく、直接話したり床に上がったりできるようになったそうです。
そんな粋で気位の高い花魁が、「すぐに脱げる」という理由だけで前結びにしていたとは考えづらいのでは...
「脱がせやすい」「脱ぎやすい」とお 考えの方は、少し恥ずかしい、庶民の想像力ではないでしょうか?